エッセイ

花は散るために咲くのか

「花は散るために咲く」という言い回しが、阿刀田高先生の小説「怪しくて妖しくて」に出てきた。原典は知らない。 かなり強い文句である。反感を覚えるし、反論したくなる。 しかし、これを逆にして(対偶ではない)、花は永久に咲くように出来ているか、と…

道徳ある戦争

マイクル・ムアコックの「永遠のチャンピオン」に似た話になるが、こういうのを思い付いた。 AB二つの勢力があるとする。Aは、大量破壊兵器は保有しているが、それを使用して敵Bを全滅させるのはあまりに罪深いと躊躇していることで、AとBの通常戦争が成り立…

景気づけ占い

ひとつ前の、岡本綺堂「中国怪奇小説集」備忘という記事で、両面とも表の硬貨を用いた占いのイカサマに触れた。 こういうインチキ、というか端からいい目しかでないようになっている、景気づけの占いというと、思い出すのが「魁!! 男塾」に登場したものであ…

龍の牙

漢語で「龍牙」という言葉がある。一冊物の漢和辞典には載っていない、マイナーな言葉である。「龍芽」とも書く。*1 で、意味はと言えば「茶」のことである。検索してみると中国ではお茶の品名だか品種名として現役で使われているようだ。 「ドラゴン」で「…

雑誌「推理世界」

松尾由美先生の小説「安楽椅子探偵アーチー(2003)」を読んでいたら、月刊「推理世界」なる雑誌が登場してきた。主人公の友人であるミステリマニアな少女の愛読書である。 ここで思い出したのが、北村薫先生の「覆面作家」シリーズ(1991~)で、視点人物の…

春をめでる

わがマチでは、松の内に毎年福寿草の展覧会を開催しており、季節の風物詩として私は毎年見物に行っている。 さて、花の展覧会ならば、菊にしろ朝顔にしろ、花を見るものである以上、展覧会に日程を合わせて開花時期を調整してくるものであり、展覧会に行けば…

ガラスの動物たち

加納朋子先生の「ガラスの麒麟」から始めて、そういえば題名だけ知っていて中身も何も知らないな、と高木敏子先生の「ガラスのうさぎ」を読み、ついでと言っては何ながら、題名が「ガラスの(動物名)」となっているものとして、新堂冬樹先生の「硝子の鳥」…

「廻転車」、ね

四十年か五十年ほど前の翻訳小説を読んでいるが、しばしば言葉が古臭い。西洋慣れしていない。今回は、「廻転車」なるものが出てきた。「ジェットコースター」は「ジェット・コースター」なのに「廻転車」である。まあ、メリーゴーラウンドのことで間違いな…

『B と B』より、雑な連想

yuuki-rinrin.cocolog-nifty.com 上記は「美女と野獣」の原題"La Belle et La Bete"、あるいは英訳の"Beauty and the Beast"は綺麗に頭韻を踏んでいるのに、和訳された題名はバラバラで残念だなぁ、というブログ記事です。まあ、同感。ビューティー&ビースト…

竜王城の周りのイメージ

毒の沼地、具体的には「竜王のひ孫と」での竜王城周辺の湿地帯のイメージ写真を撮ってきた。 キャラクターの名前が日本語由来が端的だけど、私は身近な所で印象固めている。湿地帯もこういうヨシ原のイメージである(まあ、あの場所が海沿いだから、というの…

冬の樹

(これはつねづね思っていることなので、以前にも似たようなこと書いたかもしれない) 木の枝や幹と言うのは、主にからだ全体を支えるもので、栄養をつくるとか呼吸するとかの生命活動の主なことにはあんまり関わってないという点で、動物の骨格と通ずるもの…

いい小説とかマンガとか読むと

創作のエンジンがかかるのはなぜだろう? 材料が一気に脳みそにくべられたから、ということなのかな?

王位継承権について雑感

この記事は、「ドラクエ2キャラに33×3+1の質問」その四・+1の質問 https://ryuou-5dai.hatenablog.com/entry/61766919 の補足のようなものです。 「ドラクエ2キャラに33×3+1の質問」には子孫たち三人が王位継承権何位かと問う質問があるけれど…