種類数
DQ2とDQ5、ともに宗教組織が敵役ということで、比較して見えてくることもあります。
その一つが神官系のザコモンスターの種類で、DQ2は魔術師系3種と地獄の使い系2種の5種も登場するのに、DQ5には悪魔神官1種のみ*1、加えて、DQ5の方がモンスターの種類数が多いため、印象的にはずっと弱くなります。
そういうことが起きるのはなぜでしょうか?
いろいろと怪しいところがありながらも最後まで公けに活動できていた「光の教団(DQ5)」に対し、ゲーム冒頭でムーンブルクに牙を剥いて全人類の敵となったハーゴン教団ですから、幹部たちも宗教活動を続けるわけにいかず、総勢人里を出て、ある意味堂々と大挙して
名称についての雑感
まじゅつし:魔術師。魔法がふつうに存在する世界ですから、魔法の一つも使えないようでは御利益あるのか疑われるというものでしょう。
きとうし:祈祷師。神に祈りを届けるという宗教家らしい名称ですね。
ようじゅつし:妖術師。「妖術」というところに教団に対する見方が現れているような気がします。
ここまでの3種はフィールドでエンカウントするのに対し、以下2種はダンジョン(≒基地)でしか出現せず、姿の違いも相まって上級幹部の感があります。
じごくのつかい:地獄の使い。ローレシア城の地下に囚われているのを受けてか、FC版公式ガイドブックでは「ハーゴンの密偵」とされます。「海底の洞窟」で邪神の像を守っているのもこれです。
この名乗りを素直に解釈すれば、文字通りの地獄、もしくは地獄に例えるべき教団の本拠地から死の知らせを伝えに来た使者、というところでしょう。しかし宗教的に「使い」と言えば福音を伝える使い、つまり宣教師・伝道師のことで、悪魔神官のように、地獄というおどろおどろしい形容に役職名を組み合わせたものという解釈もできるでしょう。*2
あくましんかん:悪魔神官。FC版公式ガイドブックでは「ハーゴンの片腕」とされますが、複数あらわれるザコキャラが「片腕」というのは違和感があります。
唯一、神官を名乗る高級幹部です。以下、以前に述べたものです。
大神官と平神官 - 竜王五代
悪魔神官って…… - 竜王五代
*1:ゲマと同系グラフィックのネクロマンサーを加えても2種
*2:つまり、