竜王の城の連続性

 DQ1DQ2竜王の城、この二つは、同じものがそのままあり続けたものか、それとも(一度はなくなって)再建されたものか、どちらでしょう?

 ラスボスが倒されると同時に消失してしまうラストダンジョンが多い中で、DQ1竜王の城はオリジナル(FC)版もリメイク版以降も、エンディングまで城のグラフィックが残り続けます。これだけでも、そのままのちの時代まで残ったのだ、と考えてもいいくらいです。

 また、途中のW字型の構造や、そこから上に登った先のロトの剣の小部屋の存在、最深部の一つ手前の階の広間、そして最深部の宮殿など、構造の類似も連続性を与えています。

 逆に、別物ではないかと感じさせられる要素としては、まず、構造材の違いです。DQ1では石造でしたが、DQ2では土の洞窟に変わっています。まあ、これは、ゲームを作成するときのマップチップの都合でしょう。年月が経っているのですから風化して泥に覆われるようになった、と理由付けすることもできるでしょう。

 問題は、リメイクにあたってDQ1の方では竜王の城は小山の上に位置するようになったのに、DQ2では相変わらず平地にあることです。この表現ではDQ1の方の地下迷宮は小山の中にあると感じるのが自然なわけで、つまり、リメイク版だと、迷宮は山ごと消失したのではと考えてもおかしくないのではないでしょうか?

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竜王の城地下迷宮のイメージ図

 さらに、DQ2では地上部の城が消失していることも挙げられます。これは、オリジナルでは直接地下道に入る形になっていたのが、リメイクにあたって地上の廃墟が描写されることで一層強化されました。地上の城がなくなるほどなのに、地下部分が原型に近いまま残っているというのも不思議なものです。

 ところでこの場合、マップ上の城のアイコンはなんなのでしょう? 城が無くなっているなら無くなっているで、洞窟のアイコンに置き換えても良さそうなものですが、城跡を示す地図記号のようなものでしょうか?