2024-01-01から1年間の記事一覧
コナン・ドイルの「ササッサ谷の怪」という本を読んだ。ササッサ谷(Sassasa Vallley)というのは、ケープ植民地(現在の南アフリカ共和国)にあると設定された地名である。 この響きを目にすると、連想するのがさらさら越えの冒険で有名な佐々成政である。…
「埴生の宿」は、松尾先生の故郷・石川県の地方文化誌「北國文華」の2002年冬号に掲載され、単行本には収録されていない短編小説である。 ある推理作家が、読者の女性から自らの身に起きた謎の事件について聞かされる話である。大人向けだけあってかなり意地…
登場人物の名前の流用と、各種文学作品の引用に特色のある松尾由美作品のメモ。 適宜、書籍の「安楽椅子探偵アーチー」(無印)を一巻、「安楽椅子探偵アーチー オランダ水牛の謎」を二巻と略称する。
イランの旧都イスファハーンには、「イスファハーンは世界の半分」という言い回しがあるそうだ。名君アッバース1世の手で開発されたイスファハーンの素晴らしさを称えるものだ。もちろん面積や人口では到底全世界の半分のはずがないので、これはそれだけの…
たとえば、「明るい」と「暗い」。これは確かに対語である。 しかしこれらに「記」の一字を付け足して作られた熟語のうち、「明記」の方ははっきりと記述することだし、「暗記」の方は(まるで陰で記しているかのように)覚え込むことで、全然意味が違う。 …