言葉遊び

対語のようでいて

たとえば、「明るい」と「暗い」。これは確かに対語である。 しかしこれらに「記」の一字を付け足して作られた熟語のうち、「明記」の方ははっきりと記述することだし、「暗記」の方は(まるで陰で記しているかのように)覚え込むことで、全然意味が違う。 …

脳細胞の色

灰色の脳細胞は名探偵ポアロの、 ネズミ色の脳細胞は大泥棒のもの

SF的日付

月の10日を「とうか」、20日を「はつか」と呼ぶように、30日は「みそか」とも言い、転じて月の末日のこともそう呼ぶ。そして大まとめの年末は「大みそか」だ。 しかし思えば、かつての旧暦(太陰太陽暦)では月の日数は29日か30日に決まっており、31日という…

ふるとり尽くし

近頃読んだ本に、「雅雄」という名前の人が出ていた。優雅の「雅」、雄雌の「雄」、どちらも普通に人名に使われる漢字だけど、並ぶとどちらも旁つくり が隹ふるとりなだけに、見ているとなんだか戸惑ってしまう。 そこでどうせなら、名字の方も「ふるとり」…

天円地方

「天円地方」という漢語は中国古代の世界観を示したものであり、天空は円形、大地は方形をしているという意味である(天空と大地の接合部はどういう形状になっているのか気になる)。世界の辺境を示す語に、「天涯地角」があるが、天の涯はてはともかく、地…

岡本綺堂「中国怪奇小説集」備忘

岡本綺堂先生が選んだ中国怪談傑作集から、興味深かったところの覚え書き。 虎の難産 天使 白帯の人 烏龍 蛟を生む 七聖画 陳巌の妻 李生の罪 鬼国 雨夜の怪 両面銭 虎の難産 産婆が(化生でない)虎のお産に連れていかれて、お礼もあった話。 天使 三国志の…

SEA-WYF雑感

「人魚とビスケット」というタイトルの翻訳小説がある。「人魚」と「ビスケット」という仮名の人物が登場する話である。今から書くのは、小説の中身とは関係なく、この「人魚」という言葉についてである。 この「人魚」、元の語は"mermaid"ではなく"sea-wyf"…

手で茶を沸かす

鉄腕アトムの「ロビタとロビエット」の巻に、ロボット娘が手のひらに載せたポットを沸かしてお茶を給仕するシーンがある。ロボットならではの技能(「魔法」と言いかえても良い)と女らしさの結びついたいい描写だと思う。 お茶の好きな魔法使いと言えばうち…

「廻転車」、ね

四十年か五十年ほど前の翻訳小説を読んでいるが、しばしば言葉が古臭い。西洋慣れしていない。今回は、「廻転車」なるものが出てきた。「ジェットコースター」は「ジェット・コースター」なのに「廻転車」である。まあ、メリーゴーラウンドのことで間違いな…

「たけのこうま煮」?

「竹の小馬煮」だと、どんな食べ物なんだろう? としばらく考えた末、 「筍たけのこ・旨うま煮」だと気づいた次第。

「屋」と「家」

何かを商売とし売り物としている人を「~屋」、何かを天命か使命としている人を「~家」として、通常「~家」と呼ばれている職業の人を貶す意味で「~屋」と呼ぶことがある。例えば「政治家」と「政治屋」のようにである。 逆に、通常「~屋」と呼ばれている…

ロトの剣の部屋(リメイク版の)

リメイク版DQ2で、竜王の城の中は洞窟になっている(地上の廃墟と最深部の宮殿を除く)。うち、ロトの剣のある部屋だけ、洞窟としても珍しいことに床が張られているのだ。*1 竜王の城 地下2階 同じリメイク版のDQ1では、ロトの剣の部屋は洞窟の普通の…

アロイシャスとケルビーノ(付・松尾由美作品の猫たち)

注:この記事を私が書いたのは、「ニャン氏」シリーズ第三巻「ニャン氏の憂鬱」を読む前のことです。 松尾由美先生の「ニャン氏」シリーズの探偵猫アロイシャス・ニャン(通称ニャン氏)、彼はだいたい真っ黒な猫で、顔の下半分と手足の先とお腹が白いタキシ…

一人称ちゃん

一人称代名詞(「ぼく」「わたし」のたぐい)に、「ちゃん」とか「様」とかの接尾詞をつけたもの、つまり「ボクちゃん」とか「俺様」には、二つの使い方がある。 まず、自称として。ナルシシスティックなものとして使われる。 次に、他称として。たとえば自…

「折木」と「伊原」

米澤穂信先生の<古典部>シリーズでは、主要登場人物である古典部メンバー4人の互いの呼び名は、皆が皆ちがっていてそれぞれの個性や距離感を表す面白い小道具になっています。*1 その中で誰と誰との間が一番遠いかと言えば、これは互いを名字の呼び捨てで…

『B と B』より、雑な連想

yuuki-rinrin.cocolog-nifty.com 上記は「美女と野獣」の原題"La Belle et La Bete"、あるいは英訳の"Beauty and the Beast"は綺麗に頭韻を踏んでいるのに、和訳された題名はバラバラで残念だなぁ、というブログ記事です。まあ、同感。ビューティー&ビースト…

金字「塔」?

「洞窟・塔というと」からの連想です。 ピラミッドのことを「金字塔」とも言いますが、横から見ると三角形だから「金」という字(の上半分)みたいなので「金字」というのはまあ分かります。 よくわからないのが「塔」という部分、ピラミッドが建造物である…

洞窟・塔というと

「ほこらっつうと」の記事にならえば、日常用語の洞窟や塔とRPG用語のそれもズレてないだろうか? つまりは、地下にあるダンジョンを洞窟と言い、地上にあるダンジョンを塔と呼んでいないか、ということである(コメント)。 洞窟について 自分のイメージで…

その昔

「からだ重い」とかいうジュースがあったなぁ。

「良薬口に苦し」の対偶は

「うまいものは薬に非ず」ということになるのかしら? それにつけても、イオンのコーヒーは不味いが眠気に効く。クスリ感たっぷり。

だじゃれ

「夏バカ」とは、夏休みやお盆休みで頭がボケること。似たような言葉に、春休みによる「四月バカ」がある。 「強者番付」……普通の番付と何がちがうん? 「『オーク』ション」……オーク主催の競売。出品されるのは囚われの女エルフなど。

以前の「一言メッセージ」

注:Yahooブログには存在した、ブログの一言紹介メッセージについての覚え書きです。 確か 徐行鈍行蛇行奇行 だったかな? 我ながらリズムはいいと思うので、忘れないうちに書きとめておく。 ついでに'12年末の、「師走い」と書いて「せわしい」というのも。