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ほう、儂の伝記を執筆したいと? 奇特なやつじゃな。
まあ、偶にはそういうのにもつきあってよいじゃろう。竜王五代とやら、なんでも訊くがよい。
Q.01 あなたの名前は? その由来は?
A 「竜王の血を引くもの」リュオじゃ。大地のあるじ、という意味を持つ言葉じゃ。
Q.02 あなたの一人称は?
A 「儂」じゃ。おかしいかの?
Q.03 年齢は?
A そういう些事は気にしておらんのじゃが、儂が生まれたのはラダトームの先の先の王の御代じゃから……。
(筆者メモ:50代くらいになるのか?)
Q.04 性別は?
A まったく貴様の目は節穴か? 女じゃ。
Q.05 外見の特徴を教えてください。
A 古式ゆかしく、竜王様の装束に倣っておる!
(筆者メモ:角付きの黒い兜・襟の立った紫色のローブで全身を固めていてプロポーションはぜんぜんわからなかったが姿勢は良かった。顔はヴェールで隠していたが、輪郭は綺麗な卵形で美人っぽかった)
Q.06 あなたの強さは? 魔法を使ったり変身したりできますか?
A ベギラマ位なら使えるぞよ。近頃はこの城にもハーゴンの怪物が出よるが、追い払うのが大変じゃ。
(筆者メモ:変身については触れられたくないらしかった)
Q.07 お国(棲家)自慢をどうぞ。
A この城は大地の
Q.08 どういった経緯で、「竜王の城」にいますか?
A 生まれた時よりずっとこの城におる。
Q.09 家族・部下・手下などはいますか?
A 父上が亡くなられてよりは、儂一人で暮らしておる……。
Q.10 地底暮らしは好きですか?
A 改めてそう言われると、そうじゃな、ここ以外で暮らすことなど考えたこともないのう。
Q.11 自分が世間知らずだと思ったことはありますか? どうしてですか?
A はっきり言う奴じゃのう。たしかに儂は世間知らずかもしれぬ。ラダトームの城下町で買い物をしようとして宝石を一つもっていったはいいが、最初の店で指摘されるまで一度お金に換えておくことに思い至らぬとは……。
Q.12 あなたの趣味は?
A お菓子を焼くことじゃな。焼ける時の匂いを嗅いでいると幸せになれる。ただ、一人で食うておると寂し……なにを言わせるのじゃ!
Q.13 ボケ役ですか? ツッコミ役ですか?
A (筆者メモ:話し相手もあまりいそうにない相手に訊く話ではないので省略した)
Q.14 経済状態は?
A 幸いなことに、父上が残して下された
Q.15 あなたのモットーは?
A 闇を覗くものはまた、闇からも覗かれているという。
Q.16 あなたの長所と短所は?
A 長所? 人間とつきあってもよいと思っておることじゃ。そうでなければ、貴様など儂に対して話をするどころか命さえわからぬぞ?
Q.17 これだけは絶対に許せないということは?
A 妖魔と怪物(モンスター)を混同することじゃ! 野の
Q.18 苦手なものは?
A (ぼそぼそ)天井のないところは、ちょっと……。
Q.19 恋人、または好きな人はいますか?
A な、なにを言いだすのじゃ! こ、こんな隠者のようなものに、こ、恋人などいるわけがっ!
筆者 もしかして、少し前にいらっしゃられたというロトの子孫たちの中に……。
A それ以上いうのではないのじゃ! 黙らっしゃい!
Q.20 装備にこだわりはありますか? 最強装備は?
A 子孫たちにやってしもうたが、「ロトの剣」じゃな。「竜殺し」の名に恥じぬ、ぞくぞくするような名剣じゃった。あれを、父上も振われたと聞く。
Q.21 こだわりのアイテムは?
A 「竜の鱗」じゃな。近頃はとんと見かけぬ品じゃが、見ておると昔の人の竜へ憧れる気持ちが分かるような気がするのじゃ。
Q.22 これだけは絶対他の者に負けないと思うものは?
A この「耳」じゃ。大地の声を聴くことに関しては、どんな占い師や予言者にも真似できないと思うておる。
Q.23 生きてて良かったと思うことはありますか? どうしてですか?
A もちろんじゃ。精霊ルビスさまの創られた、この素晴らしい生命の音に満ち溢れた世界に生まれてこれたことに感謝しない日はないのじゃ。
Q.24 ハーゴンについて語ってください。
A 恐るべきものじゃ。人の身のままで、世界を転覆させようと謀っておる。
Q.25 ロトの子孫達と会って、どうでしたか? 何か変化はありましたか?
A 世界に響く足音の持ち主たち……、その彼らとついに実際に出会えて、儂の直感が間違ってなかったことが分かってとてもうれしかったのじゃ。あやつらならハーゴンを食い止めてくれる。枕を高くして眠ることができるというものじゃ。
Q.26 ローレシアの王子について語ってください。
A ロウガ殿か? 少々落ち着きがないようじゃが、まっすぐで素直ないい子じゃ。じゃが、あやつに背を向けておると、腰のあたりにどうもむずがしいような視線を感じるのはなんじゃろう?
Q.27 サマルトリアの王子について語ってください。
A サスケ殿は、まことに流水のような若者じゃ。行動も口調も洗練されておる。あれは、頭の回転がおそろしく速いのじゃろうな。この方がついておられるなら、きっと冒険をしとげることができるじゃろう。
Q.28 ムーンブルクの王女について語ってください。
A ムラサキ殿? その、ちょっと苦手じゃ。顔立ちが綺麗なだけに、睨まれるとすごく怖いのじゃ。儂は何も悪いことはしたおぼえがないのじゃが。
Q.29 ズバリ、彼ら三人の中で最も強そうなのは?
A 一対一で闘うのなら、ロウガ殿やムラサキ殿なら、呪文や格闘といったその苦手とするもので儂なら勝てるじゃろう。じゃが、サスケ殿には、儂が全力で攻撃しても上手くさばかれて逃げられそうな気がするのじゃ。
Q.30 ご先祖様(竜の女王・竜王)とかつての大魔王ゾーマについて何かコメントがあればどうぞ。
A1 竜の女王……ロトの勇者の伝説に出てくる、異世界を差配していたという偉大なる竜じゃな。儂も憧れておる。
A2 大魔王ゾーマは闇の力そのもののごとき存在だったと聞く。じゃが、我が曾祖父・竜王陛下はその闇の力を従えんとした達人じゃったのじゃ。
Q.31 精霊ルビス、ロトの勇者、竜王の対手、ラダトーム王について何かコメントがあればどうぞ。
A1 この世界に生まれた身として、創造主たる精霊ルビスには日々祈りをささげておる。
A2 竜王の対手は、人の身で竜に打ち勝ったその力は畏敬に値するものじゃが、竜王陛下の申し出を受けて今少し様子を見守っていて呉れておればと残念に思う。
Q.32 ロトの子孫達が去ってから、何をしていますか?
A 儂は、儂の勤めを果たすのみ。この城で、祈っておる。
Q.33 ハーゴンが倒されたらしたいことは? 一つだけ教えてください。
A 今はこの城を離れるわけにはいかぬが、一度、ロトの子孫たちの故郷を逆に訪れてみたいのう。