それをすてるなんてとんでもない!

 「それをすてるなんてとんでもない!」は、ドラクエでゲーム攻略上重要なアイテムを捨てようとした際に出るおなじみのメッセージですが、考えてみると、これは誰のセリフでしょう?
 順当に考えて、気の迷い(=プレイヤー)のせいで捨てようかと思ったけど、とんでもないことだから捨てるのを止めた、という主人公たち操作キャラクターの心の叫び、ということでしょう。
 しかし、DQ2の「邪神の像」は明らかにいかがわしい代物ですが、キャラクターたちは「それをすてるなんてとんでもない!」と手放さないのです。
 これ、ある意味、装備から外せない呪いの武器と一緒で、呪縛されているということではないでしょうか(呪われた剣や楯は文字通り手からはなせないわけだけど)。



○邪神の像はロンダルキアの洞窟の入り口を開けるのに必要、と言われたからというのは無視しています。しかしそうであっても、DQ2というのが「ロトのしるし」や「金の鍵」「銀の鍵」といった後続のシリーズ作なら当然捨てられないものが平気で捨てることができる(そして、なぜか宝箱に戻っている)というデザインがなされている中で、数少ない捨てられないアイテムなのです。これは、ハーゴンの神殿ででも使わせる意図があるからなのでしょうが。

○FC版DQ3の「大地の鎧」のように、なにかの間違いでこのメッセージが出て捨てられずアイテム欄を圧迫するやつは、呪われていると言えるかもしれない。

○クリア自体には必要ないのに、手放せない勇者専用装備と言うのは、勇者であるということにとり憑かれているのかもしれない。