「反逆者の月」デイヴィッド・ウェーバー著

↓リンク先の、銅大さんの書評が面白そうだったので、釣られて読んでみました。

(参照の修正:http://www.trpg.net/user/akagane/diary/200705xx.html 5/8の項)

 いや本当に面白い。
 月は超巨大宇宙戦艦だったとか、古代から続く神々(を名乗る宇宙人)同士の戦い(エジプトの天空神ホルス対メソポタミアの天空神アヌ)だとか、失われた第五惑星だとか、ネタとしては新しくもなんともないのですが、テキパキとした軍事的作戦の形をした物語が面白いのです。
 しかし、話の中心となる宇宙人が(ヒロイン含め)アジア人的な容貌をしているという設定になんとなく感動してしまうとは、自分という人間は翻訳SFにどういう偏見をもっていたのかと何か後ろめたいものを感じることしきり。

 

雑記

○主要登場人物である人格を持った戦艦ダハク(月でもある)。ダハクって何のことかと調べてみたら、ペルシャの竜アジ・ダハーカのことだったのね。
http://www.toroia.info/dragon/index.php?%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%82%AB

○この作品世界には日本陸軍が存在します。近未来の設定とはいえ、なんかトンデモないです。
 また、米第二海兵師団や独第一装甲師団と並ぶ精鋭部隊として「仙台師団」が登場します。これは旧軍の第二師団をイメージしているのでしょうか?